公式サイト オリジナルコラム

毎月25日更新予定!乞うご期待!!

Back


トップオリジナルコラム一覧 藤津亮太の【24GIRLS】(現在位置)


全24回目標ということで、「24GIRLS」というタイトルでしたが、惜しくも半分の全12回でラストとなりました。
ご愛読どうもありがとうございました。

 さまざまな女性キャラの魅力について徒然なるままに記してきたこのコラムも今回が最終回。そこで今回は、アニメのキャラじゃなくて、「アニメ」そのものを取り上げようと思う。

 こういう仕事をしていると時々「あなたにとってアニメとは何ですか?」と聞かれることがある。
 この質問には、もちろんいろんな答え方が考えられるのだが、僕がいつも思うのはアニメというのは「悪女」に似ていると思う。

 どうして「悪女」なのか。
 だってアニメを好きになっても「報われた!」と思えるような瞬間は案外少ないから。むしろ「どうしてこんな仕打ちを」とか「なぜこんなヒドイ目に」と思わされることが多い。
 でも、――ここが重要なのだけれど――アニメを見るのはやめられない。そこには抗しがたい魅力がある。それこそがアニメが「悪女」である所以なのだ。

 「悪女」に興味がないヒトからすれば、「どうして好きこのんでツンデレですらない悪女なんか好きになるんだろう?」って思うに違いない。「ほかにもっと可愛い子(映画とか小説とかマンガとか)だっているのに」と奇妙に思う人もいるだろう。

 でも、恋愛に理由なんてたいしてないのだ。ただ運命的な出会いがあるだけ。ずいぶんと長い時間を過ごしてしまった。一方的に片思いを続けている僕からすると、腐れ縁とも呼びたくなるような長い時間だけど、「悪女」のほうは僕の存在など気にもかけず、今日も今日とて好きに暮らしているようだ。

 僕はアニメが「悪女」であることをやめてほしいとは思わない。もはや「悪女」のつれなさは、欠かせない魅力の一部なのだ。今更、ものわかりのいい清純派になんてなってほしくない。
 永遠に手の届かないファムファタル。僕の書く原稿は彼女に読まれることを期待しないラブレターだ。
 いつか別れの日はやってくるのだろうか。それはわからない。でも、別れの日が来ても、やっぱり僕は「悪女」に片思いをしていると思う。

 というわけで12人目に「アニメ」という悪女の名を記したところで、『24GIRLS』はおしまい。

ページトップへ戻る